高圧ガスの輸入に関するお手続きの流れ

高圧ガス保安法の基準に該当する「高圧ガス」を輸入した場合、輸入した高圧ガス及び容器は、陸揚げ地を管轄する都道府県知事へ「輸入検査申請」を行い、輸入検査技術基準に適合していると認められた後でなければ(輸入検査の前に行われる船舶や航空機からの荷役作業に伴う移動などを除き)移動させることができません。

 

高圧ガスの輸入検査申請は、主に次の流れで行います。

 

高圧ガス保安法の基準に該当する「高圧ガス」に該当するかどうか・予定する陸揚げ地の場所・法に定める「高圧ガス貯蔵所」に保管されること容器の状況などを確認し、陸揚げ地を管轄する都道府県または高圧ガス保安協会へ、事前相談を行います。

高圧ガスを輸入する都度、高圧ガス輸入検査申請書を2部作成します。

 

③予定陸揚げ地に、高圧ガスの貨物を輸入します。

 

 

④用意した輸入検査申請書類を、検査希望日前の定められた期日までに管轄する都道府県または高圧ガス保安協会へ申請し、申請手数料を現金または振込みで支払います。

 ※複数の種類の高圧ガスを、同一の船舶または航空機に積載して一度に輸入する場合、一括申請が可能です。

 

④所管の検査員が申請書受理日の翌日以降の指定日(平日)に、申請者または輸入業者の方が立会いのもとで、貨物が申請書類等の記載内容と相違ないこと・容器に漏れや破損などの異常がないこと・容器などの刻印や本数を確認する、現物検査を行います。

 

 

検査に合格した場合は原則として検査当日、または翌日以降に「輸入検査合格証」を、手渡しなどで受けます。

 

税関へ輸入検査合格証を提示することで、通関することができます。

 

⑦陸揚げ地を管轄する都道府県に「指定輸入検査機関輸入検査受検届書」を、原則として輸入検査合格証の取得日中に提出することで、移動(搬出)が可能になります。

 ※一般に危険性が高い高圧ガスは、輸入検査と通関を速やかに終了し可能な限り速やかに専門の保安管理者がいる事業所へ搬入することが望ましいため、保税場所での保管時間は必要最小限にして移動できるよう手配と段取りを行う必要があります。

 

 

以上の流れで輸入に関する手続きは完了しますが、輸入検査を受けた高圧ガスを日本国内の市場で販売する場合は、高圧ガスの内容に応じて次のいずれかの手続きが必要となります。

・液化石油ガスを販売する場合は、液化石油ガス法に基づく「液化石油ガス販売事業登録申請」により登録を受けた上で事業を行います。

・それ以外の高圧ガスを販売する場合は、事業開始の20日前までに、高圧ガス保安法に基づく「高圧ガス販売事業届出」を行います。

 

この他にも高圧ガスの貯蔵能力や容器の種類によっては、貯蔵や容器に関する手続きも必要な場合があります。

 

 

よしひろまごころ行政書士事務所では、全国対応で高圧ガスの輸入に関するお手続きをサポートしています。お気軽にお問合せください。